ストーリーが人を魅了する
人は、昔からストーリーに慣れ親しんでいる。
幼少期、親から絵本を通じ、ストーリーを語ってもらう。それだけではない。私たちは自分が生まれる以前からストーリーに慣れ親しんでいる。
父なる神の物語。東欧神話。エジプト神話。ギリシャ神話。日本神話。
ストーリーが私たちのエートスを形成しているのだ。そして、興味深い研究データがある。ストーリーに触れた時、特に私たちの脳が活性化するというのだ。小説を読むことで、長期的に脳を変化させるという研究結果もある。
つまり、ストーリーとは、情報伝達の手段として特異であり、私たちはそれを十分に活用すべきなのだ。
ダンバー数というものがある。人は100人程度の群れしか作れないというものだ。この数を越えて互いを繋ぐのにも、ストーリーが威力を発揮する。キリスト教、イスラム教、仏教…なぜ宗教が成り立つのか。それは、ストーリーを語っているからである。
単なる出来事の羅列では、これほどの信奉者を集めることはできなかったであろう。ストーリーにすることで、出来事の羅列に命を吹き込み、読み手の脳内を躍動させる。結果、読み手は明確に、印象深い教訓を得ることができるのだ。(強制的に得させられると言ってもいい。)
ドラマやアニメ、漫画に心惹かれるのは、そのためである。無味乾燥な専門書より、よっぽど刺激に満ち、カラフルで立体的だ。
自己紹介を魅力的にしたいなら、人生のストーリーを語ればよい。
部下にわかりやすく説明するなら、ストーリーを語ればよい。
パートナーに愛を語るためには、ストーリーを語ればよい。
ますますコミュニケーションが難しくなる中、私たちが磨くべきは、ストーリーテリング力なのである。